俳句集1       割烹着  哀悼 No1        藻川亭河童  

裾濡らし母も銀河のほとりなり

  萩の名の染み入る母の割烹着 

ふるさとの丘の十字架花の舞

一節の唸り蒼きや冷奴

    釣忍きみがうなじの染まりけり 

ふるさとは葉桜透かしその向かふ
                                           
あおあおと母は銀河のほとりかな

十劫の天女の衣や釣忍

くちなしの匂ひ拡がる水車小屋

西日さす部屋に流るるかぐやひめ

十六夜の我を諭せる母の声
      
梅雨靄の彼方に母の樹を探す

ふるさとの丘の十字架秋はじめ

停車場の椅子に座りて鰯雲

雲の峰捨てし郷より公文書

泣きじゃくり梔子匂ふ母の胸


母の歳越えたる朝の新茶かな

お袋の手拭い丸め蛍籠

杉木立背筋冷たく著莪の花

故郷の仏間に母の単衣かな

橘の花や薫子たれの妻


インナーもハイジと替わりこどもの日

恐ろしき胸の谷間やアッパッパ

句作とはミロダリキリコあり地獄

湯上りの二年の梅酒に胸染まり

姫著莪の深き木立の影の揺れ




菖蒲の葉乳首擦りて湯を撥ねり 

切っ掛けを待つかの如く蝮酒

骨きりの音しゃきしゃきと床涼み

鞍馬出て川床に暫しの二人連れ

青春の道問ひゐたる梅酒かな









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次回をお楽しみに!  2005.08.24 10:47
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